最近は、ずいぶん温かく、日中は半袖でも過ごせる季節になりましたね。
そこで今日のテーマは、「汗」です。
水が滞ると不調が起きる?!
「女性のカラダは水でできた清らかなもの」という、東洋医学の考え方があります。
この「水」とは、西洋医学的には血液やリンパ液をはじめとするカラダ中にある水分のことです。
涙や鼻水もそうですし、今日のテーマの「汗」もそうです。
女性のカラダを流れるこれらの「水」が汚れたり、よどんだり、流れが滞ったりすると、
カラダに不調が起こり、このような状態を東洋医学では「水毒(すいどく)」と言います。
「水毒」は体内の余分な水分で、むくみや冷えの原因となりますが、そう聞くと、「お水を飲み過ぎるとダメなんだ」と思う人や、お水を飲むのをガマンする人がいます。
けれどそれは間違いで、飲むお水が多い少ないということではなく、要らない水分がなかなか排泄されないことが問題なんです。
カロリーオーバーな食事を続けていたり、冷えやストレス、寝不足も、カラダを水毒状態にする原因です。
そこで「汗」。
いい汗をたくさんかいて、体内のお水の流れを清らかにすると、太りにくく痩せやすい体質であったり、年齢よりも若く見えるお肌や髪になれますよ。
汗にも「いい汗」と「よくない汗」がある
ところで汗にも、「いい汗」と「良くない汗」があることをご存知でしょうか。
いい汗の特徴
いい汗の特徴
- お水のようにサラサラしていてすぐ乾く
- 汗の粒が小さい
- ニオイがほとんどしない
- なめても塩の味がしない
よくない汗の特徴
よくない汗の特徴
- ベタベタしていて、なかなか乾かない(乾いてもベタベタ)
- 汗の粒が大きい
- ニオイがする
- なめるとしょっぱい
良くない汗がしょっぱいのは、水分と一緒にカラダに必要なミネラルや塩分が出てしまっているからです。
暑くないのに出る汗は、皮膚表面の機能が低下して汗を分泌する「汗腺(かんせん)」の締まり弱くなった時などに起こります。
また寝汗も要注意で、カラダが疲れている場合が多いんです。
これら「良くない汗」は、別名「太る汗」、反対に「いい汗」は「やせる汗」と言うこともありますから、これは大変。
これから汗の季節に向けて、「いい汗」がかけるようにしたいものですね!
いい汗がかけるカラダになる方法
夏でもエアコンのおかげで、汗をかいて体温を下げる、というカラダの機能を使わなくなったせいで、
汗の分泌腺がどんどん鈍くなっています。子供でも汗をかけない子が増えているそうです。
「いい汗」をかくためには、この汗の腺の働きを活発にすること、汗の腺を鍛えることが、何より一番の方法です。
お風呂で汗をかく
とは言え、これからの季節は、長くお風呂に入るのがイヤと言う方もいらっしゃると思いますので、
しんどくならずに汗をかけるコツをお教えします。
湯船に入れたお風呂椅子に座った状態で、膝下くらいが浸かるくらいのお湯を張ってください。
温度はちょっと熱め、42℃くらいが適温です。
10~15分くらいその状態でいるといい汗が出てきます。
出来れば、両手のひじから下も浸けてください。
脳から遠いところから汗の腺が衰えるんです。
冷えがある人などは、最初は出にくいかもしれませんが、続けているうちに「いい汗」が出るようになります。
温まった血液が全身を巡るとカラダの中に「熱」が起こります。
すると、カラダは汗を出して蒸発させて体温を下げます。このように働く汗が「いい汗」です。
汗をかく環境を作る
忙しくお過ごしの方はなかなか難しいかもしれませんが、出来る範囲で構いませんので、次のことを心がけてください。
- エアコンを切る時間を作る
- 汗ばむ運動をする
- クルマやタクシーを徒歩や自転車に替える
汗をかく環境を作る方法
大豆原料の食品を食べる
食べ物と汗ってあまり直接的な関係がなさそうに思いますが、大豆に含まれるレシチンという物質は、
汗の粒を小さくする働きや、汗の量そのものを少なくする作用もあるそうです。
そもそも、最初にご紹介した「カラダの水の滞り”水毒”」の原因である、自律神経の乱れを正してくれる作用もありますから、お豆腐や納豆や豆乳などを毎日食べると良さそうですね。
さて、いかがでしょうか。
「化粧崩れするから汗はかきたくない」と言う方が多いと思いますが、
汗は天然の美肌成分であり保湿成分でもあります。
また、汗がかけないと「水毒」がどんどんカラダにたまって、美容にも健康にもよくありません。
「いい汗」と上手に付き合えるように、ぜひ今日からお試しくださいね!